ダイヤモンドの基礎知識
ダイヤモンドの種類や性質、加工法から合成ダイヤまで
基礎から学べる解説ページです。
知っておくと選ぶ視点が変わります。
ダイヤモンドはとても高価な宝石なので、昔からいろいろな「にせもの」が作られてきました。水晶やガラスなどの古い模造品は、本物と見た目や性質が違うので見分けやすかったのですが、最近ではチタン酸バリウムやキュービックジルコニアといった、見た目がそっくりな石も出てきています。これらは光の反射のしかた(屈折率)が本物にとても近く、見た目では見分けにくくなっています。
では、どうやって本物とにせものを見分けるのでしょうか?
以下の3つの方法があります。
本物はすぐ曇りが消え、にせものはなかなか消えません。
熱伝導率を利用する方法ともいいます。
本物の上では水が丸くなり、にせものは広がります。
表面の疎水性を利用する方法ともいいます。
本物はエックス線を通しやすく、にせものは通しにくいので、画像で違いが出ます。エックス線に対して不透明であることを利用する方法ともいいます。
ダイヤモンドといえば、無色透明のイメージが強いですが、実はピンク、ブルー、イエローなど、さまざまな色のダイヤモンドも存在します。
色がつく理由は、ダイヤモンドが地中でできるときに、ごくわずかな他の原子(窒素やホウ素など)が入り込むためです。たとえば、窒素が入ってさらに炭素の一部が欠けるとピンクダイヤに、ホウ素がほんの少しでも混ざるとブルーダイヤになります。こうした色のついたダイヤモンドは、自然の中でとてもまれにしかできないため、無色のものよりもはるかに価値が高くなります。
特にピンクダイヤモンドは、オーストラリア北部の限られた鉱山でしか採れず、同じ大きさや質でも200倍以上の価格がつくこともあります。ブルーやピンクなどのカラーダイヤは流通量が少ないので、一般的な相場がないことも特徴です。
なお、イエローダイヤは比較的多く採れるため、色がうすいものは無色よりも安いこともあります。
ダイヤモンドの結晶格子中に窒素原子が取り込まれ、窒素原子に隣接する炭素原子がかけると、ピンクダイヤモンドになります。
ダイヤモンドの結晶子中、炭素原子1億個中に5個以下の割合でホウ素原子が取り込まれるとブルーダイヤモンドになります。
ダイヤモンドの結晶格子中に窒素原子が取り込まれ、取り込んだ2つの窒素原子にはさまれた炭素原子がかけると、グリーンダイヤモンドになります。
ダイヤモンドといえば、ふつうは透明で一つのかたまりのような「単結晶(たんけっしょう)」を思い浮かべると思います。でも実は、ダイヤモンドにもいろいろな種類があります。

ダイヤモンドは「世界で一番かたい物質」として知られていますが、正確にどれくらい硬いかを測るのはむずかしいのです。その理由は、使う道具や力のかけ方、測る人によって、数値が変わってしまうことがあるからです。
たとえば「ヌープ硬さ(かたさ)」という方法で測定しますが、同じダイヤでも数値に違いが出ることがあります。参考として、他のかたい物質との比較もあります。
ダイヤモンドの特徴のひとつに「光の性質(光学特性)」があります。
ダイヤモンドは光をとても強く曲げたり(屈折)、反射したりするため、キラキラと強く光って見えるのです。また、ダイヤモンドは紫外線・可視光線・赤外線といった、幅広い種類の光をよく通す性質をもっています。このため、他の宝石よりも輝きが美しくなるのです。
ダイヤモンドはとても硬いので、普通の道具では加工できません。そこで、ダイヤモンドの粉やレーザーなど特別な方法で加工します。
ダイヤモンドの結晶には、決まった方向に割れやすい性質(劈開性)があります。この特徴を使えば、無駄なくキレイに割ることができます。
ダイヤモンドを磨くには、ダイヤモンドの粉を使って磨く方法があります。ダイヤモンドの表面には、磨きやすい方向と磨きにくい方向があるため、結晶の向きをよく見てから作業をします。 また、鉄板を熱して磨く方法もあります。これは、ダイヤモンドが鉄や酸素と反応して二酸化炭素(炭酸ガス)になる性質を使った加工です。ただし、逆にダイヤモンドで鉄を磨くことはできません。
レーザーを当ててダイヤモンドを熱で反応させて消すことで、切ったり穴を開けたりできます。特に「YAGレーザー」という種類がよく使われます。
「アルゴンイオン」という粒をぶつけて、ダイヤモンドの表面の原子を少しずつはがす方法です。これをスパッタリングといい、細かい表面加工に使われます。
今では、工業用に使われるダイヤモンドのほとんどが人工的につくられた合成ダイヤモンドです。ダイヤモンドは木炭や黒鉛(えんぴつの芯)と同じ“炭素”からできていて、合成ダイヤモンドも、炭素をふくむ原料から作られています。
ダイヤモンドの作り方には大きく2つの方法があります。高い圧力をかけて作る方法(高圧合成法)と、低い圧力でガスを使って作る方法(気相合成法)です。
ダイヤモンドと黒鉛は同じ炭素でも、結晶の形(構造)がちがうため、性質が大きくちがいます。ダイヤモンドは硬くて透明、黒鉛はやわらかくて黒いのです。
高圧合成法では、高温・高圧で黒鉛の結晶構造をダイヤモンドに変化させて、合成イヤモンドをつくります。小さなダイヤをもとにして、大きなダイヤを育てることもあります。
炭素をふくむガスを熱やプラズマで分解して、炭素だけを下にある板の上に積みかさねていく方法です。これでダイヤモンドの薄い層ができ、時間をかけて成長させることができます。
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